MA、CRM、CDP、BI、CMS、ECなど、マーケティング関連ツールは年々進化し、選択肢も増え続けています。一方で、「どのツールを導入すればよいのか分からない」「ツール同士の役割や違いが曖昧なまま使っている」「ツールを使いこなせていない」といった悩みを抱える企業も少なくありません。

こうした背景から注目されているのが、個別ツールではなく“マーケティングプラットフォーム全体”として設計・運用する考え方です。

本記事では、MA・CRM・CDP・BI・Web/EC開発ツールなど、マーケティングプラットフォームを構成する主要要素を体系的に整理し、それぞれの役割や使いどころ、連携の考え方を分かりやすく解説します。

データ活用やマーケティング自動化をこれから本格化したい企業にとって、全体設計のヒントとなるガイドです。

目次

なぜ「マーケティングプラットフォームの全体像」が必要なのか

マーケティングを取り巻く環境は年々複雑化しています。デジタル施策が当たり前になった現在、企業は多くのマーケティングツールを活用しながら顧客との接点を増やしてきました。

その一方で、「ツールは揃っているのに成果につながらない」「全体像が分からなくなっている」という声も多く聞かれます。その原因の多くは、マーケティングプラットフォームを全体設計せずにツールを導入してきたことにあります。

マーケティングツールが増えすぎている現状

デジタルマーケティングが一般化した現在、企業はMA、CRM、広告管理ツール、解析ツール、SNS運用ツールなど、多数のシステムを併用するようになりました。

各ツールはそれぞれ優れた機能を持っていますが、ツール単体の最適化だけでは、マーケティング全体の成果につながりにくいという課題も顕在化しています。

ツールごとの部分最適によって起こる課題の分散

ツールを個別の目的だけで導入していくと、全体では次のような課題が発生しやすくなります。

  • データが分散する

顧客情報や行動データがツールごとに分断され、全体像や効果を把握できなくなります。

  • 同じ情報を複数ツールに入力する

似た機能をもつツールを複数契約してしまい、ライセンス費用や運用コストが膨らみます。

  • 業務が重複する

同じ顧客情報を複数ツールに入力・管理する必要があり、現場の負担が増加します。

  • 部署ごとにKPIや指標が異なる

部署単位でツールと評価指標が分かれ、マーケティング全体としての成果が見えにくくなります。

このような状態が続くと、マーケティング施策は属人化しやすくなり、マーケティングROIの低下を招くだけでなく、経営戦略の策定に必要なデータの精度も下がってしまいます。その結果、ビジネスにおける意思決定が遅れ、競争力の低下につながるリスクが高まります。

全体像を設計しないままツールを導入するリスク

マーケティングプラットフォームの全体像を描かないままツール導入を進めると、「あとからデータや業務の連携ができない」「データを十分に活用しきれない」「顧客体験向上に必要な情報発信ができない」といった事態に陥りがちです。

だからこそ、ツール選定や導入に着手する前に、マーケティングプラットフォーム全体の構造を設計しておくことが重要になります。

マーケティングプラットフォームとは何か?

マーケティングプラットフォームとは、顧客との接点で発生するデータの収集・連携と、マーケティング業務全体を一元的に管理・活用するための基盤です。施策の実行、データ管理、分析、改善といった一連のマーケティング活動を分断することなくつなぎ、継続的な成果創出を支える役割を担います。

単一ツールではなく、複数ツールの連携によるプラットフォーム

マーケティングプラットフォームは、特定の1ツールを指すものではありません。MA、CRM、CDP、BI、CMSなど、役割の異なる複数のツールを連携させて構築する「仕組み全体」を意味します。

現実的には、マーケティングに必要なすべての機能を網羅したツールはほとんど存在しません。そのため、自社のビジネスに本当に必要な要素を見極めたうえで、最小構成・最小負荷・最小コストでツールを組み合わせていくことが重要になります。

そして何より大切なのは、「どのツールを入れるか」ではなく、「どのような成果を出したいのか」から逆算してプラットフォームを設計することです。

顧客データを集める/顧客に情報を発信するための基盤

プラットフォームの本質は、顧客データを集約・統合し、そのデータをもとに、適切なタイミング・適切なチャネルで顧客に情報を届けられる状態をつくることにあります。マーケティングプラットフォームは、この「データ活用」と「情報発信」という両輪を支える基盤として機能します。

アイデンティティとターゲットが定まったら、次はフレームワークを使って戦略を整理します。フレームワークは“答えを出すもの”ではなく、“思考を整理するためのツール”です。目的を明確にして、必要なものだけを使いましょう。

MA(マーケティングオートメーション)とは?

MA(マーケティングオートメーション)とは、見込み顧客や既存顧客に対する情報発信・コミュニケーションを自動化・効率化するためのツールです。

顧客の行動や属性データをもとに、適切なタイミングで適切なメッセージを届けることで、マーケティング施策の質と再現性を高めることができます。

マーケティングにおける情報発信・顧客対応を自動化するツール

MAは、顧客のWebサイト上での行動履歴やアンケート回答などから得られる属性情報をトリガーに、「どの顧客に、いつ、どの情報を届けるか」を自動で制御できる点が大きな特長です。

これにより、すべての顧客に同じ情報を一斉配信するのではなく、顧客の興味・関心や検討状況に応じた、きめ細かなコミュニケーションが可能になります。

従来のMAがもっていた機能

従来のMAは、主にBtoBマーケティングを中心に活用されてきました。代表的な機能としては、以下のようなものがあります。

1 - Webフォーム作成

資料請求やお問い合わせ、セミナー申込などのWebフォームを作成し、入力された情報を顧客データとして蓄積します。フォームを起点に、見込み顧客の獲得から管理までを一元化できます。

2 - メールマガジン配信

顧客の属性や行動に応じて、年代や居住エリアといった属性別のメールマガジンや、直近1か月以内に複数回メール内のURLをクリックしている顧客に対するアクション促進用のステップメールを、自動で配信できます。

また、メールの開封率やクリック率といったデータを次の施策改善に活かせる点も、MAの大きな強みです。

3 - 顧客データのセグメンテーション

顧客を属性・行動・興味関心などで分類し、セグメントごとに最適な施策を実行できます。これにより、コミュニケーションの精度が向上します。

顧客を属性・行動・興味関心などで分類し、セグメントごとに最適な施策を実行できる点は、MAの大きな特長です。顧客ごとに最適化されたコミュニケーションが可能になり、施策の精度も向上します。

一方で、MAツール単体で扱えるセグメントには限界があります。より高度で柔軟なセグメンテーションや、複数チャネルのデータを横断した分析を行うには、CDPやCRMを活用したデータ統合・管理が不可欠になってきます。

オムニチャネル対応MAの機能

近年のMAは、メールだけでなく、複数チャネルを横断したコミュニケーションに対応しています。

1 - LINE配信

LINE公式アカウントと連携し、顧客の属性や行動に応じたメッセージ配信が可能です。

2 - Web接客

Webサイト上での行動に応じて、ポップアップやレコメンドを出し分けるなど、リアルタイムな接客が行えます。

3 - アプリのプッシュ通知

アプリ利用者に対して、行動やタイミングに合わせたプッシュ通知を配信できます。

4 - MAツールによって対応できる業務範囲が異なる

すべてのMAが同じ機能を持っているわけではありません。対応チャネルや得意領域はツールごとに異なるため、自社のマーケティング施策に合ったMAを選定することが重要です。

CRMとの違い・役割分担

MAは「顧客とのコミュニケーションを自動化するツール」であり、CRMは「顧客情報を蓄積・管理するためのツール」という役割の違いがあります。

MAでアプローチした顧客の行動データをCRMに連携することで、部門を横断した情報共有や業務の自動化が可能になります。その結果、認知から購買、リピート、ロイヤルティ形成まで、長期的な視点でのマーケティング活動全体の精度を高めることができます。

SFA(営業支援システム)とは?

SFA(Sales Force Automation/営業支援システム)とは、営業活動を可視化・効率化し、成果の最大化を支援するためのシステムです。営業担当者の日々の活動や商談状況をデータとして蓄積し、組織全体で共有・活用できるようにすることを目的としています。

マーケティングプラットフォームの中では、MAで創出・育成したリードを、商談・受注につなげるための役割を担います。

営業活動を支援するためのシステム

SFAでは、主に以下のような営業活動を管理・支援します。

  • 商談状況や進捗の管理
  • 営業活動履歴(訪問・架電・メールなど)の記録
  • 売上見込みや受注確度の可視化
  • 営業プロセスの標準化

これにより、営業活動の属人化を防ぎ、チーム全体で成果を再現できる営業体制を構築することが可能になります。特にBtoBビジネスや、検討期間の長い商材を扱う企業においては、SFAは重要な役割を果たします。

CRMとの違い

SFAとCRMは混同されがちですが、役割には明確な違いがあります。

SFA:商談や営業活動を中心に管理し、受注までのプロセスを支援
CRM:顧客情報や接触履歴を蓄積し、顧客との関係性を長期的に管理

SFAは「今進んでいる商談」を軸にした管理に強く、CRMは「顧客そのもの」を軸にした管理に強い、という位置づけです。

近年では、CRMにSFA機能が統合されるケースも増えており、MA・SFA・CRMを連携させることで、マーケティングから営業、受注後フォローまでを一貫して管理できるマーケティングプラットフォームを構築することが可能になります。

CRM(顧客管理システム)とは?

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客に関するあらゆる情報を一元的に蓄積・管理し、企業と顧客との関係性を継続的に深めていくための基盤です。マーケティング、営業、カスタマーサポートといった複数部門で共通の顧客データを扱うことで、部門を超えた一貫性のある顧客対応を可能にします。

CRMは「顧客の履歴帳」

CRMは、顧客の属性情報だけでなく、問い合わせ履歴、商談履歴、購入履歴、MAでの行動履歴などを時系列で蓄積する「顧客の履歴帳」として機能します。

この履歴を参照することで、「これまでどのような接点があり、現在どのフェーズにいるのか」を把握でき、適切なアプローチにつなげることができます。

次世代では、CRMにMAやSFAの機能を内包することも

近年のCRMは進化しており、単なる顧客管理にとどまらず、MAやSFA(営業支援)といった機能を内包するケースも増えています。これにより、顧客データの管理から施策実行、営業活動までを一つのプラットフォーム上で完結できるようになりつつあります。

ただし、すべての企業にとって「オールインワン型」が最適とは限りません。自社の業務内容や運用体制に応じて、専用ツールとCRMをどう組み合わせるかを検討することが重要です。

MA+CRM

MAとCRMを連携させることで、マーケティングと顧客管理をスムーズにつなぐことができます。MAで実行した施策や顧客の反応をCRMに蓄積することで、マーケティング施策の成果を継続的に把握し、次のアクションに活かすことが可能になります。

この構成は、マーケティング活動の効率化と精度向上を重視する企業に適した組み合わせです。

MA+SFA+CRM

さらに、営業活動を含めた全体最適を目指す場合は、MA・SFA・CRMを連携させる構成が有効です。見込み顧客の獲得から育成、商談、受注、その後のフォローまでを一貫して管理できるため、部門間の分断を防ぎ、顧客体験の向上につながります。

特に、BtoBビジネスや検討期間の長い商材を扱う企業では、この構成がマーケティングプラットフォームの中核となるケースが多く見られます。

BI(データ分析)ツールとは?

BI(Business Intelligence)ツールとは、社内外に散在するさまざまなデータを集約・可視化し、意思決定に活かすための分析基盤です。マーケティング活動においては、施策の成果を正しく評価し、次の打ち手を考えるために欠かせない存在となっています。

MAやCRM、広告、EC、オフラインデータなどを横断的に分析することで、点ではなく面でマーケティングを捉えることが可能になります。

GA4のアクセスデータ分析だけでは足りない理由

GA4はWebサイト上のユーザー行動を把握するうえで有効なツールですが、分析対象は主に「Web上のアクセスデータ」に限られます。そのため、MAでの施策結果やCRMに蓄積された顧客情報、売上データ、店舗データなどを含めたマーケティング全体の成果を評価するには不十分なケースが多くあります。

マーケティング施策の本質的な効果を測るためには、複数のデータを統合して分析できる環境が必要です。

意思決定につながる分析とは

BIツールによる分析の目的は、単にデータを「集計する」ことではありません。「どの施策が成果につながっているのか」に加えて、顧客のリアルな反応や市場の現状を捉えることも、BIによる分析の重要な役割です。

そのためには、分析スキルや経験に依存せず、誰が見ても状況を判断できる形でデータを可視化することが欠かせません。KPIや重要指標をあらかじめ定義し、ダッシュボードなどで継続的にモニタリングできる仕組みを整えることで、マーケティング部門だけでなく、ビジネス判断に必要なデータをリアルタイムで共有できる環境を構築できます。

マーケティング部でBIの導入が進まない理由

BIツールは重要性が高い一方で、マーケティング部門では導入が進まないケースも少なくありません。その理由として、は下記が挙げられます。

  • 設計や設定が難しそう
  • 分析できる人材がいない
  • どのデータをどう見ればよいか分からない

しかし、マーケティングプラットフォーム全体で考えると、BIは施策改善と経営判断をつなぐ重要な役割を担います。小さく始め、段階的に活用範囲を広げていくことが、現実的な導入のポイントです。

CDP(カスタマーデータプラットフォーム)とは?

CDP(Customer Data Platform)とは、複数のチャネルやシステムに分散している顧客データを統合し、一人ひとりの顧客を軸に管理・活用するための基盤です。オンライン・オフラインを問わず、さまざまな接点で取得したデータを集約し、マーケティング施策や分析に活かせる状態をつくります。マーケティングプラットフォームにおいて、CDPはデータ活用の土台となる存在です。

複数チャネルの顧客データを統合する役割

企業が顧客と接点を持つチャネルは、Webサイト、アプリ、メール、LINE、広告、EC、店舗など多岐にわたります。CDPは、これら複数チャネルで取得した顧客データを名寄せ・統合し、顧客単位で一元管理する役割を担います。

これにより、チャネルごとに分断されていたデータをつなぎ、顧客の行動や反応を時系列で把握できるようになります。

MA・CRM・BIとの違いと使い分け

CDPは、施策を実行するMAや、顧客情報を管理するCRM、分析を行うBIとは役割が異なります。CDPの主な役割は、これらのツールにデータを供給する“ハブ”として機能することです。

MA:顧客へのアプローチやコミュニケーションを実行

CRM:顧客情報や履歴を蓄積・管理

BI:統合されたデータを分析し、意思決定に活用

CDP:それらの前段でデータを統合・整理する基盤

このように役割を分けて設計することで、マーケティングプラットフォーム全体の柔軟性と拡張性が高まります。

CDPが必要になる企業フェーズ

すべての企業に、最初からCDPが必要というわけではありません。顧客接点が増え、チャネルやツールが多様化していくにつれて、データの分断が徐々に課題として顕在化してきます。

たとえば、次のようなニーズがある企業では、CDPの導入を検討するタイミングに差し掛かっていると言えます。

  • Webと店舗のデータを統合したい
  • MAやCRMだけでは、顧客像を十分に把握しきれない
  • より高度なセグメンテーションや分析を行いたい

このように、事業の成長段階やマーケティングの成熟度に応じて、CDP導入の必要性を見極めることが重要です。

CMS(コンテンツ管理)とは?

CMS(Content Management System)とは、専門的なWeb開発の知識がなくても、Webサイト上のコンテンツを作成・更新・管理できる仕組みです。マーケティング施策においては、スピード感をもって情報発信や改善を行うための重要な基盤となります。

簡単にWeb上のコンテンツを作成、公開できる

CMSを利用することで、HTMLやプログラミングの知識がなくても、テキストや画像を編集し、Webページを公開できます。これにより、マーケティング担当者自身がコンテンツ更新を行えるようになり、施策実行までのリードタイムを大幅に短縮できます。

特に、キャンペーンページやブログ、導線改善など、頻繁な更新が求められる領域ではCMSの効果が高くなります。

プラグインの利用でSEO対策にも有効

多くのCMSでは、プラグインや拡張機能を利用することで、SEO対策やアクセス解析、フォーム設置などを容易に行えます。検索エンジン向けの設定や構造を整えやすく、マーケティング施策とWeb運用を連動させやすい点もCMSの特長です。

スクラッチ開発との違い

スクラッチ開発とは、要件に合わせてゼロからWebサイトを構築する方法です。自由度が高い一方で、開発コストや運用負荷が大きくなりやすく、コンテンツ更新のたびにエンジニアの対応が必要になるケースもあります。

一方、CMSは一定の制約はあるものの、運用のしやすさとスピード感を重視した仕組みと言えます。

スクラッチ開発が推奨されるケース、CMSの利用が推奨されるケース

Webサイトやシステムの構築方法は、目的や求める機能によって最適解が異なります。スクラッチ開発とCMSは、それぞれ強みと向いているケースがはっきり分かれています。

スクラッチ開発は、要件に合わせてゼロから設計・開発する方法です。そのため、以下のようなケースではスクラッチ開発が適しています。

  • 大規模なWebサービスやシステム開発を行う場合
  • ゲーム要素やポイントカード連携など、高度で独自性の高い機能が必要な場合
  • AWSなどのクラウド基盤を活用し、スケーラビリティやコスト最適化を重視したい場合
  • CMSのテンプレートでは対応しきれない、複雑で自由度の高いデザインが求められる場合

自由度が高い反面、開発・運用コストや専門人材が必要になる点には注意が必要です。

CMSは、あらかじめ用意された仕組みを活用してWebサイトを構築・運用する方法です。次のようなケースではCMSの利用が効果的です。

  • ブログやコラム、ニュースなど、同じ構造のページを複製して量産したい場合
  • コンテンツ更新をマーケティング部門主体で行いたい場合
  • デザインの大幅な自由度よりも、運用のしやすさやスピードを重視する場合
  • MAやCRMと連携し、マーケティング施策を素早く回したい場合

CMSはデザイン変更の自由度には一定の制約がありますが、継続的な情報発信や改善を行う用途には非常に適しています。

ECサイト構築ツールとは?

ECサイト構築ツールとは、商品管理、在庫管理、注文管理、決済、顧客管理など、EC運営に必要な機能をまとめて提供する仕組みです。オンライン上で商品・サービスを販売するための基盤として、多くの企業で活用されています。

近年では、ECサイトは単なる「販売の場」ではなく、顧客データを取得し、マーケティングに活用するための重要なチャネルとなっています。

ECサイト構築ツールをMAやCRM、CDPなどと連携させることで、購買前後の行動データを活用したコミュニケーションや、リピート促進、LTV向上につなげることが可能になります。

特に、toCビジネスにおいては、EC・Web・アプリ・店舗といった複数チャネルを横断した顧客体験設計の中核として、ECサイト構築ツールがマーケティングプラットフォームの一部を担うケースが増えています。

マーケティングプラットフォーム全体像構築で気をつけるポイント

マーケティングプラットフォームを構築する際に重要なのは、「最新ツールを導入すること」や「多機能な仕組みをつくること」ではありません。自社のビジネスやマーケティング活動に合った形で、無理なく使い続けられる設計であることが何より重要です。

ここでは、全体像を設計するうえで特に意識しておきたいポイントを整理します。

ビジネス要件定義:自社のマーケティング業務に必要な機能を洗い出す

最初に行うべきなのは、自社のマーケティング業務を整理し、必要な機能を明確にすることです。「リード獲得を強化したいのか」「既存顧客のLTVを高めたいのか」「営業連携を重視したいのか」など、目的によって必要なツールや機能は大きく変わります。

ツール起点ではなく、「ビジネス課題・成果目標 → 業務プロセス → 必要な機能」という順番で整理することが、失敗しないプラットフォーム設計につながります。

データ連携要件定義:データの流れを設計する

次に重要なのが、データがどこで発生し、どこに集まり、どのように活用されるのかという「データの流れ」を明確にすることです。

MA・CRM・CDP・BI・EC・CMSなど、各ツールはそれぞれ役割が異なります。どのツールを「データの起点」にし、どこを「統合の中心」にするのかを設計しておかないと、後から連携が難しくなるケースも少なくありません。

特に、将来的な分析や施策改善を見据え、「どのデータを残すべきか」「どの粒度で管理するか」まで考えておくことが重要です。

運用の容易さ

どれだけ優れた仕組みでも、運用が複雑で現場に定着しなければ意味がありません。マーケティングプラットフォームは、日々の業務の中で継続的に使われてこそ価値を発揮します。

下記のような視点で、運用負荷を事前に見極めておくことが重要です。

  • 現場の担当者が無理なく操作できるか
  • 属人化せず、チームで運用できるか
  • 外部ベンダーに依存しすぎないか

拡張性

マーケティング施策や事業フェーズは、時間とともに必ず変化します。そのため、最初から完璧な構成を目指す必要はありませんが、後から拡張できる余地を残しておくことが重要です。

例えば、将来的な活用を見据えて、以下のような点をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

  • 将来的にCDPやBIを追加できるか
  • チャネルが増えても対応できるか
  • オフラインデータと連携できるか
  • 事業成長に合わせてツールを入れ替えられるか

柔軟性のある設計を意識することが、長期的に見てコストや運用負担の最適化につながります。

まとめ

マーケティングプラットフォームは、単なるツールの集合体ではありません。MA・CRM・CDP・BI・CMS・ECといった各ツールの役割を正しく理解し、顧客データを軸に「施策実行・分析・改善」をつなぐ仕組みとして設計することが重要です。

重要なのは、「どのツールを導入するか」ではなく、「どのような顧客体験を実現し、どのような成果を出したいのか」を起点に全体像を描くことです。

最初から完璧な構成を目指す必要はありませんが、自社のビジネスフェーズやマーケティング成熟度に合わせて、最小構成から始め、段階的に拡張できる設計を意識することで、無理なくデータ活用とマーケティング自動化を進めることができます。

Kufuruでは、MA・CRM・CDP・BI・Web/EC開発を含め、ビジネス要件整理からツール選定、導入・運用設計までを一貫して支援しています。既存ツールの活用に悩んでいる方や、これからマーケティングプラットフォームの構築を検討したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

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